2009年11月6日、7日、そして8日の3日間、新倉勝美さんによる、「気」のワークショップが開催されました。
新倉さんは、1943年(昭和18年)、神奈川県綾瀬市の生まれ。1955年、12歳の時、空手と柔道を始めます。
1961年、高校を卒業するとともに、本格的に空手をはじめ、同年には空手初段に、2年後の1963年には空手3段に。
23歳で結婚。持ち前の情熱とセンスで、24歳からはレスリングも始めます。1968年には居合道を始め、この年初めてアメリカのトーナメントに出場します。この時、アメリカ空手道連盟(United States of America Karate Federation: USAKF)の会長と出会い、空手のショウで稼いだお金を、すべてガン患者のための基金に寄付します。
1970年(昭和45年)、27歳の時、神奈川県代表として国際空手選手権大会に出場し、国際空手チャンピオンに。
1973年、彼が30歳で空手5段になった時、農家だった実家の納屋を改築して道場を造り、日本に国際綾空会空手道(International Ryokukai Karatedo)を設立。親のいない子供たちを集め、格闘技を教えます。
1976年(昭和51年)、7歳の娘さんが脳腫瘍になり、初めて気によるヒーリングを自らの手で行います。5年の歳月を経て、病状は奇跡的に回復。
1984年、40歳の時に渡米を決意。ミシガン州教育委員会に空手の教師として招かれ、グリーンカード(永住権)を取得します。
武道家として世界の頂点を極めた後、1992年、彼は戦うことをやめ、これまでに体得した独自の気功法を、ヒーリングのためだけに使うことを心に決めます。
1997年には、サンフランシスコで開催された第2回世界気功大会にて、本場中国の気功師たちをしりめに、気マスターオブイヤーを受賞。世界一の気功師として、ガンや難病を持つ患者さんたちのヒーリングに専念されています。
現在、「綾空会」という合気道の道場をミシガン州のスターリングハイツに主催し、自らの「気」でたくさんの患者さんたちを治療をされながら、「気」を使って人を治癒できる生徒たちを育成するために、世界中を飛び回る多忙な毎日を送られています。
綾空会
www.ryokukai.com
ハワイ de 気功
3日間のワークショップは、1日目と2日目が各2時間のセッションが1回ずつあり、3日目は2時間のセッションが2回、計4セッション8時間からなります。
1回のみのワークショップ参加も可能ですが、やはりできれば全セッションを受けるのがおすすめです。上達している気分が、プログレッシブにあります(笑)。1シーズンに4回日帰りでスキーに行くのと、4日間のスキーツアーに1回行くのでは、やはり後者の方が上手くなるのと同じです。
3日も連続してワイキキに行くなんて、ハワイに引っ越して以来、初めてのこと。普段、オアフ島の裏側に住む者としては、たまにワイキキに来ると、「ハワイに来たな〜!」って感じがして、とても新鮮です。
会場は、ニューオータニカイマナビーチホテル(The New Otani Kaimana Beach Hotel)の2階。場所はオアフ島のゴールドコースト、カピオラニ公園の海側。水族館のすぐ近く、いつかは住みたいコンドミニアムのひとつ、「サンスーシ」の隣にあります。
すべては呼吸。呼吸がすべて
何年か前に、五禽戯(ごきんぎ)という養生気功(内気功)を覚えたことがありましたが、今回は外気功です。内気功は、気のエネルギーを自分に取り込むことで、自らの免疫力を高め、より健康になるのが主な目的です。
これに対し、外気功は、自分の気のエネルギーを自分以外の人に流す(通す)ことで、相手を良くない部分を治す気功です。
新倉先生(ここからは「先生」と呼ばせていただきます)の気功の特徴は、「新倉式呼吸法」という名がついている通り、その呼吸法に特徴がありました。
先生が考案した呼吸法とともに、気のチカラを感じたり、肩、眼、脳、関節、糖尿病、子宮、前立腺など、身体の良くないところを健康な状態に近づけるための様々な方法を練習しました。
眼に見えないものを感じるチカラ
気は眼には見えません(と、とりあえず言っておきます)。
でも、気を感じることはできます(と、とりあえず、、、イヤ、確かに)。
これって、「見えない」とか「感じない」とか言ってしまうと、その時点で「自分はできません」と、宇宙に向かって宣言してしまっているようなものなので、そうやってしまうと、もうなかなか前には進めません(のでご注意ください)。
眼に見えないものを感じるチカラを鍛えるのが大切で、これは自分で練習するしかありません。
先生は、「私の気はウソです」と、みんなを笑わせてくれます。そして、「しかしそれを何年も続けているうちに、ウソが本当になってしまったのです」と、続けます。
娘さんの脳腫瘍を治したいという念が、ウソを本当にしたのだとしたら、その根底にある愛の強さを感じずにはいられません。
スタッフの皆さんが着ていた山吹色のTシャツに、「Ki is Love」と書かれていましたが、先生のそんな想いが込められているのだろうなと思いました。
「命をかけて治す」という深く強い愛と、「治してください」という真っ白で素直な心がひとつになることが、「気」の治療には欠かせないと思います。
「明日は来ないでください」
初日と二日目のワークショップでは、「興味本位で来たのかなぁ?」という方もチラホラ。
まぁそれはそれで動機付けとしてはOKなんですけど、自分がどこに何しに来ているのだか、それすら分かっていないような方や、学ぶ姿勢が全く感じられない受け身だけのクレクレタコラみたいなのもいて、一部のハワイボケした日本人ローカルに、遠回しに喝を入れていました。
「お、このおっさん、怒らせたらシャレになんねぇ、、、」
と、肝に銘じた瞬間でした(笑)。
命がけで築き上げてこられた彼独自の気功法を、わざわざミシガンからハワイまで来て余すところなく伝授してくださっているというのに、話を全然聞いていない人や、自分なりに一所懸命取り組もうとしない人を見かけると、もったいないなぁと思ってしまいます。
まず教えてくださる先生に失礼だし、そして何より自分が一番損をしているんですよねぇ(そういったことに気がつくためには、どこに気を送れば良いのでしょう?)。
楽しかったです!
三日目最終日の最後のワークショップでは、参加者全員で、実際に患者さんに気を送る練習をさせていただきました。「えっ、いいんですか?!」と、正直思いましたが、先生は近くからみんなをフォローするように、気を送りながらず〜っと気配りされていました。
あっという間の3日間でしたが、久しぶりに見知らぬ人たち(参加者のみなさん)と共に過ごす時間が持てて、楽しかったです。
覚えの良くない自分を、優しくフォローしてくださったハワイのスタッフの皆さんにも、心から感謝しています。どうもありがとうございました!
先生の「気」の力で、現在、ガンを克服している、ハワイ在住のグラフィックデザイナーさんにもお会いすることができ、また、一緒にワークショップを受けることができて、とても嬉しかったです。一日も早く良くなって、今度は治す方の立場で、これからもますます活躍されてください!
末期ガンを「気」で治す! 新倉式「気」の治療
https://kidenaosu.blog47.fc2.com/
次回は、来年。2010年3月頃の予定です。
このワークショップに合わせてハワイに来る価値、あると思います。
日程が確定し次第、あらためてお知らせしますね。
問い合わせ先
磯貝 直子 (Naoko Isogai)
電話番号: (808)428-9259 or (808)723-2720
ファクス: (888)518-0056
電子メールアドレス: isogainaokoアットマークhotmail.co.jp
ワークショップを終えて気がついたこと
ワークショップの間、先生は、説明の際、スピリチュアルな話を一切しませんでした。
ハワイで行っているヒーリングやセラピーで、例えば足の裏から気を取り入れるといったような説明がされるとしたら、どんな感じになると思いますか?
「はい、それでは、大地からのエネルギーを、足の裏からたくさん取り入れてください」
「宇宙のエネルギーを頭のてっぺんから取り入れて、身体全体に広がっていくとともに、それを今度は足の裏から大地に送り込みましょう」
「今、あなたは、自分自身が宇宙と地球と繋がっているということを、しっかりと実感してください」
、、、
上記の説明自体は、個人的には本当だと思っています。また、イメージさせるための例えとしては、とてもリアルで好きです。
しかしながら、このような説明でイメージさせると、その字面(じづら)から、そのこと自体に酔ってしまう人が多いんです(それが目的の場合もあります)。
自分自身を癒す内気功や、クライアントがリラックスするためのセルフイメージトレーニングなら、それもまた良いのでしょう。ただ、目指しているものが、自分以外の方のガンや白血病を治すといったところにあるとしたら、やはり自己陶酔している場合ではありません。
「大地からのエネルギーを、足の裏からたくさん取り入れてください」
と、言われるのと、
「足の裏から身体を通して、気を指先から出します」
と、言われて、
「足の裏からのエネルギーは、大地からいただこう」
と、自分でイメージするのでは、もう全然違うんです(「オマエが勝手にそう思っているだけだ」という人がいれば、僕はそれを認めます)。
休憩時間になると、(「休憩」だというのに)先生に近づいていっては、あれこれ質問させていただきました。質問は事前に前の日などに考えておいて、その中から一番聞きたいことをさらに選んで聞きました。なんだかんだで20〜30分は独り占め(笑)させていただきました(質問の内容ですか?! ナイショです)。
長い間、人を癒すお仕事をされている方は、「繋がる」方が多いです。先生もそうだと思います。そんな彼が、スピリチュアルな話を一切しないことや、生徒たちに精神世界を意識させないことには、きっと理由があるのでしょう。
たとえ感じたとしても、たとえ見えたとしても、決してスピリチュアルな部分に依存せず、あくまでも自分自身で努力し切磋琢磨していくことが、「気」で人を治癒させていくという自分の役割を考えた時に、とても大切なのだと思います。
先生は、この気功法はだれでも習得できるとおっしゃっていました。ということは、いちいちスピリチュアルうんぬんとやっていたのでは、そこに興味のない人はできないのか? といった話にもなりかねません。「だれでも習得できる」ということは、そういうことですもんね。
スピリチュアルな話こそありませんでしたが、日本の戦国武将の話はいろいろなところで出てきて、初めて聞くお話ばかりでとても興味深かったです。今、NHKで放映中の「天地人」でお馴染み、上杉謙信や豊臣秀吉、徳川家康といった武将たちが、いかに「気」を巧みに利用して人々を治めていったかといったお話は、日本の武道の凄さ、武士道の奥の深さを垣間見た気がしました。
とても厳しく、けれど優しく、思い遣りと愛情をもって、丁寧に、真剣に、そして惜しみなく教えてくださいました。
「(ミシガンにあるような道場を)ハワイにも創りたい」
と、おっしゃっていました。
新倉式呼吸法、計8時間のワークショップ。教えていただいたことがたくさんあって、今も思い出しながら要点を書き出しているところですが、どうしても全部は思い出せません。
イケマセンね。
なんとかしたいと思っています。
そんな僕のような者のために、
カピオラニ公園にて気の練習をしています。
毎週月曜日(17:30〜)と土曜日(09:30〜)
参加費: $5.00(ゴザ持参)